日本橋物語シリーズ 全10巻 好評発売中

土一升金一升といわれる日本橋で、染色工芸店を営むお瑛。美しい江戸の四季を背景に、人の情と絆を細やかな筆致で描く。

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蜻蛉屋お瑛 

日本橋物語1

 

"遠い所へ行く、当分は戻れない"それが十五両の大金で、帯と反物を買った貧しい身形の職人の言葉だった。土一升金一升と言われる日本橋で染色工芸店の蜻蛉屋こと人呼んでとんぼ屋を営むお瑛は、商品を渡す時、瞬間その意味を訝しんだが……。情理をわきまえた才色兼備の女将と評されるお瑛は、二十九歳になる出戻りだったが、事件は客からもたらされる事になった……。  

★二見時代小説文庫/2007年3月20日発行700円(税込) 

 

迷い蛍

日本橋物語2

 

天保の改革とは名ばかりの江戸日本橋で事件は起きた。紙問屋主人の誠蔵が町方に捕縛されたのである。罪状は御政道批判!彼を救うべく幼馴染みの蜻蛉屋の美人女将お瑛の東奔西走が始まった。誰が? なぜ?この罠を仕掛けたのか?美しい江戸の四季を背景に、人の情と絆を細やかな筆致で描く書き下し傑作!

 

 ★二見時代小説文庫/2007年11月25日発行700円(税込) 


まどい花

日本橋物語3

 

人形町の小料理屋女将お蓮が急死したとの報せを聞き、蜻蛉屋こと通称とんぼ屋のお瑛は、慌ててお蓮宅に駆けつけた。彼女は店の上得意なのだが売掛金が滞っていたのだ。残金回収のために奔走するお瑛。夏やせから来る急な病いとは本当なのか? 真相はどこにあるのか? やがて浮かび上がってくる男の影……。

 ★二見時代小説文庫/2007年3月20日発行700円(税込) 

秘め事

日本橋物語4

  

大身の武家や大店へ密かに呼ばれ、家人の最期を看取る“お耳様”を生業とする老女瀧川が抱え込んできた秘密を聞き、お瑛の恐怖は始まった。死を以てその家の秘密を守る。それが“お耳様”の掟なのに、なぜ彼女は、他人のしかも蜻蛉屋女将のお瑛に、掟を破り、触れてはならぬ秘密を話したのか? 深まる謎と様々な死の真相……。

★二見時代小説文庫/2008年9月25日発行700円(税込) 

 


旅立ちの鐘

日本橋物語5

 

師走――浅草三の酉の夜、番頭の市兵衛が、千住の木綿問屋近江屋の娘で身重のお郁を川の中から連れ帰って来た。親に許されぬ香具師千吉の子であるという。お郁はなぜ身投げしようとしたのか?話を聞き蜻蛉屋の女将・お瑛の憂慮は深まるが、やがて明らかになる悲しい真相。鐘の音が知らせる愛する者の死……。文壇実力派の女流が描く叙情サスペンス。

 ★二見時代小説文庫/2009年7月25日発行700円(税込) 

子別れ

日本橋物語6

 

 風薫る初夏、南東風と呼ばれる嵐が発生し江戸を襲った。日本橋の草木染め反物店、蜻蛉屋こととんぼ屋も早々に店を閉め、嵐の去るのを待っていたが、風雨はますます激しくなるばかり。そんな時、二人の女が助けを求めて来た。婚儀を翌朝に控え何があっても本所吾妻橋を渡らねば――というのである。勝気な美人女将お瑛の人情が招いた事件とは……。

★二見時代小説文庫/2010年1月20日発行 700円(税込)

 


やらずの雨

日本橋物語7

 

土一升金千両といわれる日本一の商業地日本橋。出戻りだが病いの義母を抱え商いに奮闘する通称とんぼ屋の女将お瑛。そんなある日、美人だが翳のある絹という女が現れ、紙問屋若松屋主人誠蔵の子供の事で相談があると言う。誠蔵とお瑛は幼馴染みで、絹と誠蔵はかつて愛人関係にあったのだ。関係消失の今頃になって、なぜ?

★二見時代小説文庫/2010年8月22日発行700円(税込) 

お日柄もよく

日本橋物語8

 

今日、挙式なのに娘が失踪。ついては、お瑛さんにその代役を?という、とんでもない依頼が、早朝、蜻蛉(かげろう)屋に舞い込んだ。得意先の大店山城屋の一人娘お郁は、なぜ姿を消したのか?誘拐? 情死行? 四方八方手を尽くして探索中、その間のつなぎ──と言うのだが……。仰天事態に美人女将お瑛の葛藤と、下した決断は?    ★二見時代小説文庫/2011年6月25日発行700円(税込) 

 


桜追い人

日本橋物語9

 

土一升金千両といわれる日本一の商業激戦地の日本橋で、反物屋を商うお瑛は、女の細腕一本で老義母を抱え、大店の呉服店と渡り合う、口八丁手八丁の美人女将である。そんなお瑛に惚れている岡っ引きの岩蔵が、「両国河岸に、行方知れずのあんたの実父が打ち上げられた」と言って、飛び込んで来た……。

 ★二見時代小説文庫/2012年5月25日発行 700円(税込)

冬蛍

日本橋物語10

 

天保の改革で吹き荒れる不況風。土一升金千両と言われる日本橋もその例に洩れず、商才に長けた蜻蛉屋こと「とんぼ屋」女将お瑛も青色吐息の毎日。そんな折、幼馴染みの鋳掛(いか)け職人常次の死が知らされた。原因は、神田と伝馬町の神輿同士の喧嘩に巻き込まれた結果であったが……。

(第一話『夢ぞかし』より)。

 ★二見時代小説文庫/2013年4月25日発行700円(税込) 

 


★テレビドラマ化された作品

「猫と同じ色の闇」

 (1987、 関西テレビ) 

  主演/范文雀、林与一

 

「燃え尽きるまで」

 (1988、関西テレビ)

  主演/佐藤友美、渡辺篤

 

「還り雛伝説考」

 (1989、関西テレビ) 

  主演/石野真子、三浦浩一 

 

「見知らぬ家族」

 (1991、関西テレビ) 

  主演/高田純次、中村あずさ

「喪の宴」

 (1992、テレビ東京)

  主演/岩崎良美,牛島健一

 

「鬼の影」

 (1992、テレビ東京)

  主演/未来貴子、江原真二郎

 

「雨の中の殺人者」

  原題“眼のない殺人者”

 (1992、テレビ朝日)

  主演/中原理恵、萩原流行